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1. 用語の定義
1) 日本語の「公団」「公社」
日本語の「公社」「公団」の区別は、
「あくまでも日本の場合」だと1)国家からコントロールを受けるか否か 2)国家が(全額あるいはそれに相当する)出資をしている否か、
あたりが分かれ目になってくると思います(現在の定義は、もっと複雑で境界も曖昧だと思いますが)。
しかしフィリピン行政上の用語に対して、これと同じ解釈を行っても問題ないでしょうか。
また、同じであるとすると、原文英単語の中では、どのように区別されますか。
2) "company" と "corportion"
2号的解釈においては区別される「公社」と「公団」は、原文では"company" か "corportion" です。
"state-controlled company" とは記述されていません。
("company" "corportion"が「公社」と「公団」の区別ではないことは言うまでもなく)
また民間企業とフィリピン政府の間での委託協定のようなもの(本件の場合"STOA"<http://www.mntc.com/html/about.htm>)がある場合は、
一定のコントロールが予想されますし、
財源も、完全に私有財産でやっているのか、実態は半ば国家予算なのか、
というところを見極める必要があると思います。(< http://www.pncc.net/page_04.html >)。
つまり
「今まで閲覧したサイトや新聞にそのような訳語が載っていた」というような経験則に拠らず、
同じ原文英単語を、状況によって「公社」と訳したり、「公団」と訳したりするためには、
財源や企業形態などの実態を捉えた上で、明確な定義を行う必要があります。
これには、かなり専門的な議論が必要となります。
3) 定訳
もっとも、定訳が各個たるものとしてある場合は別だと思います。
例えば"Republic of the Philippines"を「フィリピン共和国」ではなく
「フィリピン共和体制」「フィリピン団体」「フィリピン社会」と訳すのは無理があると思います。
この場合は、通例に従って「フィリピン共和国」でいいと思いますが、
今回のようなPNCC, MNTC, PSCなどは、かなり専門的なので、
定訳と呼べるほどの参考例も無いと思います。
(特にフィリピン「省」「庁」の訳語の揺れは、ご存じの通りと思います)
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2. MMG的カテゴリ分け
1) MMG的訳語
そこでMMGの「政府関連機関」カテゴリでは、今のところ
「国家事業、公共的な目的の下、国家、公的予算によって、国家によってある程度の監督をされながら運営される企業体」
というくらいの曖昧なルールで、該当しそうなに"company" "corportion" 対して
「公社」という訳語を付しています。
2) 今後の分類
ただし、今回の件のような民間委託型、あるいは民間経営型の登録数が増えてきた場合、
あるいは、どうしても区別する必要がある場合は、
「政府関連機関」>>「公社」>>「半官半民」のようなサブカテゴリを作って区別するのもいいかもしれません。
いずれにしても、今回のサイト群を
「企業・法人」>>「フィリピン企業」に分類することは、かなり抵抗があるのですが、
2号的にもそれは同じではないでしょうか?
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