2004年8月16日
Greenhills
文章、写真: 美山 治 (ミヤマ オサム)
Text & Photograph: Miyama Osamu
※1 この文章は筆者が2004年8月16日にGreenhilsモールへ行ったときのことを書いています。(過去にLivedoorのblogに掲載していたものを編集)違法コピーソフトが多く扱われていた店舗は、2005年4月現在は、改修工事中のため閉鎖されています。
※2 この文章は違法コピー商品の製造、販売、購入などを肯定したり助長するのが目的ではありません。記録のため、当時の実態をそのままに記述しただけですので、情報の利用は、読み手の皆様の自己責任において行ってください。。。。。
Greenhillsというショッピングモールはコピー商品の宝庫である。
今回のクリップボードには、コピー商品の概要を記載する。
■ 違法コピーソフトウェア概観
違法コピーには、まずソフトウェア関連が多い。
1. コンピュータソフト(1本100pesps前後 ※Mac用は160pesos)、
2. ゲームソフト(Play Station2用で1本80pesos※ケース付きで100pesos)
3. DVD(1本80pesos)
Play Stationは、海外での使用をサポートしておらず、同機を日本国内で購入した場合、
使用可能なソフトウェアは、日本語バージョンのものに限られる。
日本から持ち込んだPlay Stationは当然、海外版のソフトウェアを使用できないことが多い。
しかし、恐るべしGreen Hills。
Play Stationを各国バージョンのソフトウェアに対応するように、
改造("Modify"と呼ぶ)するショップまで用意されている。
またPlay Stationは、DVDの再生についても地域(Region)が指定されている。
Region1、Region2、Jap(日本)などのコードがDVDケースに刻印されているが、
Region All(全地域対応)と刻印されたものを購入すれば、閲覧できてしまう。
■ 映画DVDの種類
映画など、劇場封切り前、もしくは上映中にDVDが売られていたりする。
封切り前のものについてはTheater Copyと呼ばれるものが多い。
売られているコピーDVDの呼称を概観する。
1. DVDコピー : 正規販売されたソフトの違法コピー
2. Theaterコピー: 上映中の映画を映画館で撮影した物
3. Clearコピー : 上記2の中でも比較的、画質や音質の良好な物
※ 2005年4月現在、2の用語は、あまり聞かれなくなった。
封切り前の作品については2、3が多いが、1年ほど前は、封切り前でも1のような商品があった。
2、3は、映画館内で撮影しているため、途中で席を立つ人の影が映り込んでいたりする。
【規制】
一応、これらは規制の対象となっているが、
Greenhills以外のショッピングモールや市場(palengke)
MRT(電車)の駅構内などのChangee(露天)でおおっぴらに売られている。
気まぐれとしか思えないような、ガザ入れが行われると
それらの店舗はそのエリアから消えて無くなる。
■ 違法コピー商品その他
Greenhillsのコピー商品は、ソフトウェア関連だけではなく
1. NikeやAdidas等のスポーツシューズ、スポーツウェア
2. Rolexなどの貴金属
3. 女性用服飾関係の高級ブランド物(筆者は詳しくありません)
4. 各種ブランド物香水
などなど。
Calvan ClineのEscape(for Women)という香水は
250pesosで香水の瓶はオリジナル(空になった物の再利用)
中身はコピー商品という代物で、同じ香りがする。
といっても素人鼻にはであり、プロが嗅ぐと違うだろう。
■ アクセサリー
もちろんGreenhillsにはコピー商品だけ並んでいるわけではない。
上のコピー商品とは別に、Greenhillsには、大規模なアクセサリーショップがある。
主に金、銀、珊瑚、各種宝石であり、金については中国系商人、
珊瑚や各種宝石についてはムスリム系の商人がブースを出展している。
これらについては、コピーではなく、原材料が本物であれば本物である。
■ その他
衣類、家具、その他の電化製品などが売られているが
これらは他のモールと対して代わり映えがしない。
ただし、ブースがやたらめったらあるので
同じ値段でも選ぶ楽しさはある。
■ 携帯電話
そしてこの国のコミュニケーションツールの主流である携帯電話。
こちらでは携帯のケースやボタン、バックライトなどを改造するのが流行っており
これらの改造や修理を行うショップ、カスタム用パーツを取り扱うショップ、
古い携帯を買い取り新しい携帯を売るショップなど、様々な店がひしめき合う
※画像は携帯関連ショップのブース群
■ コピー商品を取り巻く人々
DVDなどのデジタル商品は品質が劣化しないので、安くてもオリジナルと同じ商品価値がある。
しかし衣類や靴などは明らかに品質が落ちる。
人々は財布の事情から偽物と知りつつ購入するし、
店の人間もオリジナルだと嘘を付いてコピー商品を売るようなことはしない。
コピー商品には明らかにそれと分かる値段が付いており、
場合によっては「これがオリジナル、これがコピー」
というふうに同じものを2つ見せてくれ、それぞれ違う値段を提示してくれる。
前述したように、コピー商品はGreenhillsに限らず、あちらこちらで目にします。
繰り返しになりますが、
ここに書いた情報から何らかの損害を被っても、私は責任を負えません。予めご了承下さい。