2015年3月8日

卓球大会 in Glorietter

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文章、写真: 美山 治 (ミヤマ オサム)
Text & Photograph: Miyama Osamu



1. 会場全景


 Gloriettaで卓球大会をやっていた。"7th flexible cup international table tennis invitational chanpionship" という大会らしい。モールではこの手のスポーツイベントがよくある。これまで目にしたのではビリヤード、バトミントン、あとテコンドー、グレイシー柔術の試合など。

 スポーツ大会ってのは体育館とか競技場でやるもんだという感覚があるので、ショッピングモールでやってるってだけでなんか違和感を覚える。例えば今回の卓球だと、空調の風向きで試合内容に影響でないのかなとか、天窓から差し込んでくる日差しで球が見えないんじゃないのとか。

 でも競技の普及とかを考えれば、こういうふうにモールでやってるとわざわざ競技場に足を運ぶ物好きな人以外の注目も浴びるので良いアイデアだと思う。

2.電光掲示板


3. プレイの様子


〜※ここからはマニアックな記述を硬い文体で書くのでスルーしてください。〜

 以前書いたタミヤのラジコンレース (以前の記事)とか牛丼大食い大会 (以前の記事)は見た瞬間にどこが主催してるのかわかるけど、こういうのって一体誰が主催してるんだろうと気になった。

【主催、協賛、スポンサーの紹介】
 電光掲示されているものを頼りにすると以下のようになる。
1. TATAND (The Table Tennis Association for National Development)
「 国家発展卓球協会 」
(FaceBook)
 ロゴマークには中国語が併記されているので在比華人系の団体かと思われる。さて調べると"TATAND"には下記の2つの異なる呼称がある (※注1)。
1) The Table Tennis Association for National Development (第7回: 2015年3月)
2) The Table Tennis Association of North District (第6回: 2013年3月)
 末尾の"ND"だが、元は「北部 "North District"」だったものが、2013年から「国家発展"National Development"」に変わっている。全国区を意識した改名を試みるも"TATAND"の略称が浸透してしまったので、"ND"の部分は外せず、このような名前になったのかもしれない。
2. Makati Panthers Table Tennis Club 「マカティ共同卓球クラブ」
 同好会的性質の卓球クラブ (FaceBook)。
3. Glorietta 「グロリエイター」
 この大会が開催されてた会場のショッピング・モール (FaceBook)。
4. Ayala Malls 「アヤラ・モールズ」
 上記のモールを統括するグループ (公式サイト) (FaceBook)。
5. Chinoy TV 「チノイ TV」
 在比華人向けケーブル TVのチャンネル (公式サイト) (WikiPedia)。
6. Flexible Packaging Products Corp
 梱包会社?詳細不明(公式サイト※作りかけ)。第6回大会に関する記述には "The tournament will be managed and conducted by (TATAND) ... under the support of Flexible Packaging Products Corp. (記事)"とあるので同大会のスポンサーだ。その経緯で大会名に社名が使用されたものと思われる。

【"Green Paddle"と"TATAND"】
 主催、協賛一覧の中に名前はないが同第7回大会の詳細は "Green Paddle" というスポーツ用品店のFaceBookに掲載されている。
 さらに同FaceBookは"Green Paddle" が "TATAND"としてポストしている記事ある。そこで "Green Paddle" について調べてみた。
1. Green Paddleについて
 公式サイトによると "Green Paddle" はカロオカン (Caloocan) に本店を置く卓球用品の販売店。加えて卓球コートの貸出、レッスン、イベント開催なども行っているようだ(公式サイト) (FaceBook)。
2. TATAPXについて
 この大会を検索していくと Harry Tan (ハリー・タン)氏が運営している "TATAPX (公式サイト)" というサイトが引っかかる。名前から察するにこの人物も在比華人だろう。同大会の情報に関しては第6回大会 (2013年3月2〜3日 Harrizon Plaza)までは記載されているが、それ以降は"Green Paddle"のFaceBookへ移行する。この"TATAPX"を支援している (いた)のが、上記"Green Paddle" の Philip Uy氏だ。

3. "TATAND"と"Green Paddle"の関係
 "TATAPX" サイトで紹介されている "TATAND" 主催のその他の大会については上記 "Green Paddle"の Philip Uy氏が連絡先になっている (注2)。さらに Philip Uy氏はTATANDの名誉会長を務めている (参照リンク)。"TATAND"は "Green Paddle"のPhilip Uy氏が主体となって組織されたものと思われる。

【まとめ】
 本大会の主催者である "TATAND"はスポーツ用品店"Green Paddle"とPhilip Uy氏をが中心になり組織された。この一連の組織のいたるところに見られる在比華人の影響を鑑みるに、この大会は在比華人を中心としたビジネスネットワークとスポーツネットワークがからみ合ってできた興味深い現象だ。スポンサーとなった梱包会社"Flexible Packaging Products Corp"も、おそらくはこの流れをくむものと思われるが、この件についてはまた今度。

--- 脚注、引用 ---
注1:
 例1) "THE Table Tennis Association of North District (TATAND) will hold the 6th Flexible Cup International Table Tennis Championship...(2013年2月3日の記事)"
 例2) "The Table Tennis Association for National Development (TATAND) is organizing the 5th ANDRO CUP NON RANK & INTER-SCHOLASTIC TABLE TENNIS CHAMPIONSHIPS... (2013年5月24日の記事)".  
注2:
 例)"Uni-Orient Cup 7th Tatand Inter-Scholastic Table Tennis League"のページでの記述。
"The Table Tennis Association of North District (TATAND) is organizing the Uni-Orient Cup 7th TATAND Inter-Scholastic Table Tennis League ... 中略 ... should you have any questions regarding this matter, please feel free to contact Mr. Philip Uy ...."
※なお同大会申込用紙も宛先が"GreenPaddle"になっている (申込用紙PDF)。



投稿者 MMG : 17:39 | - | |