2014年12月8日

クリスマス・バスケット

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文章、写真: 美山 治 (ミヤマ オサム)
Text & Photograph: Miyama Osamu



 台風ルビー (22号)が近づいてきた。停電とか外に出られない時のために食料品などの買い出しにアヤラへ。買い物を終えてまだ余力があったのでクリスマス ギフトを選びにSMへ寄った。

【お世話になったあの人へとは思うものの...】
 お世話になってるあの人たちだけど、そこまで親しいわけではなく、全員で何人いるのかもわからないような微妙な距離感の「お世話になったあの人達」。自分の場合はコンドミニアムの管理人、メンテナンスの人、セキュリティー・ガード、いつもビールを届けてくれるサリサリ・ストアなどがこれにあたる。

【選ぶの難しい】
 こういう場合、幾らくらいのものを何個用意すればいいのかというのが難しい。例えばサリサリ。思い当たる個々人に人数分の贈り物を持って行っても、偶然そこに居合わせた初対面の人がいたら、数が足らない場合がある。しかもその新顔が店主の親戚だったりすることもあるので厄介だ。あと商品の値段。サリサリの店主と2〜3回顔を見たことあるだけの人に同じグレードものをあげるのは、自分の中で変だ。

【渡すの難しい】
 かといって 「あなたこの店の関係者?あ、違うの、じゃあ無し。」 とか 「なんだ出入り業者か。じゃ、この安いやつね。」 「 はじめまして。え?店主の妹さん?んじゃ、この高いやつを...」 とか現場でやるだけの図太さはない。

 よしんば人数分きっちり揃え、かつ金額差も考慮したパーフェクトな準備ができたとしても、この場合どうしても「配る」ということになる。外国人のおっさんがなんかギフト配ってる絵になる。そうすると、いつの間にか子どもたちが寄ってきて「オレも!私も!」となる。これは困る。(クリスマス関連で「クリスマス・キャロル」も読んでね。)

 そしてさらに厄介なのは、こういう状況で初対面にもかかわらず 「オレのは?」 と本気でおねだりするいい年した見知らぬおっさんだったりする。しかし「あれ?おたくどちらさん?」なんて聞いて、実はサリサリの人の親戚だったりしたらさらに困る。

【その他大勢用】
 そんなわけで言葉は悪いが「その他大勢枠」の贈り物に重宝するのが画像のクリスマス・バスケットだ。缶詰とかスパゲティの乾麺とか、安物のシャンパンとか ... 1つ1つはそれほど高額商品ではない。が、カゴに入っていて、クリスマスっぽい盛り付けをしてあり、なおかつ上げ底用の新聞紙が詰めてあったりするので見た目のサイズが大きい。「贈り物をドサっと持ってきましたよ。」 というポーズをつけるのに丁度いい。ぱっと見 「いっぱい色々入っているね」 とは思っても具体的な数はわからない。福袋効果とでも名付けよう。

【渡した後は責任放棄】
 商品を選んだり配ったりする厄介事を一気に解決してくれるのがこのクリスマス・バスケット。画像のやつとかだと商品が8種類くらい入っているので「渡したい人と愉快な仲間たち」のボス格の人、例えばサリサリだったら店のオーナーに、コンドミニアム関連だったらアドミンにあげて「みんなで分けてくださいね。」といえば、その後の配分は向こうが決めてくれるので気が楽だ。

 実は数が足りないとか、不平等分配とかが発生するのはうちに帰ったあとなので、あとの責任は放棄。「あの時、もらったバスケットだけど ... 商品の数が1人分足りなかった」などと後日言われたことはないので、これでいいと思う。

【結構バリエーションあるよ】
 10年以上前にフィリピンに移り住んでから、なんだかんだずっと続けてるけど、わりかし喜ばれる。以前は、値段も種類もあんまし選択肢がなかったのだけど、最近は300ペソ台の小さなバスケットから500ペソ刻みで3000ペソくらいまでのゴージャスなヤツまで色々バリエーションが有る。

 「ああ、あそこ大体4〜5人分かなあ」と思ったら7〜8種類入っているやつを選べばいい。「10人...いやそれ以上?」なんてときは3000ペソくらいのを買っておけば、一人ひとりに少額のものを人数分、しかもいるかどうかわからない人にまで備えて余分に買うよりよっぽど安く、贈り物としてのゴージャス感も増すので非常によい。


 んなわけで、今回はサリサリ用にSMで1000ペソのを一個だけ買った。この商品、かさばるので一気にたくさん買えない。車持ってたら色々と捗るんだけどね。台風が過ぎたらあと2〜3個買う予定。

---脚注、参考リンクなど---
1. 台風ルビー(22号)
8日午後、ミンドロ島北部に再上陸後、首都圏含むルソン地方中南部に最接近へ
フィリピン気象庁発表によると、6日夜、ビサヤ地方サマール島に上陸した、強い台風ルビー(22号)は7日午後10時現在、ルソン地方マスバテ州マスバテ市の北西70キロのシブヤン海上にあり、時速10キロで西北西へ進んでいる。今後、8日未明にロンブロン州付近を通過し、同日夕、ミンドロ島北部に再上陸の見通し。首都圏を含むルソン地方中南部への最接近は同日夜〜9日未明のもよう。

2014年12月8日のマニラ新聞から: http://www.manila-shimbun.com/20141208.html

2. 1000ペソは2,711.23円 (Yahoo当日換算)。円安、怖すぎる。。。
3. 「クリスマス・キャロル」について以前書いた記事



投稿者 MMG : 15:52 | - | |