2017年6月11日
Flame Tree 鳳凰木 (ホウオウボク)
1. 2017年5月27日 BGCにて撮影
写真、文章: 美山 治 (ミヤマ オサム)
Photo and Text: Miyama Osamu
4月後半から6月前半、真夏のシーズンに見かける気になる木。緑の葉っぱに真っ赤な色が散りばめられたこの木。名前も知らずに過ごしてきたけど、知人から"Fire Tree"もしくは"Flame Tree"だと教えられた。
「火の木」「炎の木」。なるほど遠目に見ると確かに木に火がついたように見える。
2. グリーンベルト1にて撮影 (2017/06/06) 以下同じ
いつも遠目でしか見たことがなかったので、恥ずかしながらあの赤色は葉っぱの一部が変色しているのだと思っていた。特定の葉っぱだけ色づくとかなさそうだし、よく考えれば花だとわかるよね。
3. 真下から見ると迫力あるな
【名前いろいろ】
日常会話では"Flame Tree" か "Fire Tree" で通じちゃうんだけど、この機会にちょこっと調べた。
和名は「鳳凰木 (ホウオウボク)」といい、マダガスカル原産。マメ科ジャケツイバラ亜科の落葉高木 (WikiPedia)。
学術名は "Delonix regia (WikiPedia)"。同記載によると英語ではない。Google翻訳で言語を変えながら調べたらギリシャ語、ラテン語、スペイン語でも同名だ。
ちなみに英語では "Royal Poinciana"あるいは "Flamboyant"。んで "Poinciana"ってのはフランスの貴族「ポインシアナ: 1584–1660 (WikiPedia)」にちなんだ名前なんだそうだ。
4. 花びらはこんな感じ
んで肝心のタガログ語。これがなかなか検索しても引っかからない。この手のことを検索するときによく使う "Stuart Xchange" の "Fire tree"のページにも訳語の記載はなかった。
ちなみに同サイトによると、この木はスペイン植民地時代にガーデニング用にフィリピンへと持ち込まれたものらしい。とするとそもそも該当するタガログ語が無いのかもしれない。
【Puno ng Apoy?】
更に検索をすすめると、やっと出てきたのが "Puno(木) ng Apoy (火)" (参考)というフレーズだ。
しかし逆に "Puno ng Apoy"をキーワードに検索してみると、この木の記事や画像はヒットしない。あまりポピュラーではないらしい。
スペイン入植時代に持ち込まれた経緯を考えると、この言葉は近年になって英語の "Fire Tree"や"Flame Tree"をタガログ語に「翻訳」した造語ものなのかもしれない。それ以前はもしかするとスペイン語の "Delonix regia"とかが使われていた可能性がある。かもしれない。ひょっとして多分おそらく。
というわけで、いつものように調べ物は失敗に終わった。本記事は「学術名はDelonix regiaで〜」とか「ポインシアナはフランスの貴族の〜」とかを話しのネタとしてご利用ください。
誰か教えて。。。