2016年12月19日

クリスマスシーズンのバクラーラン

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写真、文章: 美山 治 (ミヤマ オサム) 
Photo and Text: Miyama Osamu


1. 人多すぎの歩道橋


 知り合いが日本へ帰る際のお土産を探しにバクラーラン (Baclaran) へ行くというので同行。チープな感じの雑貨やおもしろネタ的な物がいいらしい。それならバクラーランは最適だ。

 日本人2人とフィリピン人2人 (ビンス君とうちのチビ)でタクシーに乗車。バクラーランの中までは混雑するからヤだとタクシー・ドライバーに言われ、一駅手前のタフ駅 (Taft)で降ろされた。別に中まで入らなくてもロハス・ブルーバード沿いでいいのに。

 「歩道橋を歩いて行けばすぐに着く」と同乗したビンス君が主張する。それは知っているのだけど、その歩道橋を渡りたくないのだ。真っ昼間にあんなとこ歩いたら直射日光と鉄の床の照り返し、そして下から立ち昇ってくる排ガスでローストされてしまう。

2. 歩いたルート


 しかし、もうタクシーを降りちゃったのでしょうがない。歩道橋を登りバクラーラン方面へ。歩き始めると眺めはいいので、なんだかんだ気分は高揚する。しかし人多すぎ。なかなか進まない。

3. LRTの高架と平行に進む歩道橋


4. ビニールシートの屋根


 やっと日陰に。LRTの列車が至近距離に見える。高架下には「チャンゲー」と呼ばれる屋台のような店、店、店。上から見ると屋台の屋根はビニールシート。

 この状態だと、屋根にいっぱいごみがあるんだろうなと思ったらやっぱりあった。 タバコの吸い殻もあったりして、一旦火がついたらビニールシートとベニヤ板で仕切られたこの空間は大変なことになるんだろうなと想像。しかも人多すぎで逃げ場がない。

5. 屋根に捨てられたゴミ


 心配してもしょうがないので気を取り直してバクラーラン・ターミナル・プラザの中へ。このモールを外から眺めようとしても地上からだと屋台がじゃまになって見えず。入り口も屋台の隙間から入っていく感じになるので全容がわからない。

 多分、四階建てで一番上がスーパーマーケットになっている。中は細い通路が張り巡らされていて「さっき行った店に戻りたいんだけどどこだったっけ?」状態。

6. ターミナル・プラザの中(1)


7. ターミナル・プラザの中 (2)


8. ターミナル・プラザの中 (3)


9. ターミナル・プラザの中 (4)


 洋服から携帯、コンピュータ、ゲーム、化粧品、アクセサリなど似たような商品が延々と続く。ビンス君は携帯電話関連の商売をやっていて、仕入れをする時にここによく来るそうなんだけど、彼いわく「ここにおいてあるものは全部偽物」とのこと。まあ企業のロゴマークなんてすぐに偽造できちゃうもんね。

 時々この手の記事で「本物と偽って販売」「本物と信じて購入」ってのがあるけど、んなわきゃなくて売り手も買い手も偽物と納得済みで買ってる。だって正規ではリリースされてないはずの商品がとんでもない安値で売ってるんだもん。

10. ちっこいファミコンの偽物 (1)


 店番に立っている人はフィリピン人なんだけど、店のそばでなにやら仕入れとかの話を電話で話し込んでいるのは中華系の人々。画像の「偽チビ・ファミコン」のお店も中国語が飛び交っていて、店番のフィリピン人も片言の中国語を話していた。

11. ちっこいファミコンの偽物 (2)


 ちなみに、偽チビファミコンは2500ペソ (5850円)。数十メートル行った先の店では3000ペソ (7020円)。「200種類以上のゲームが遊べます」とのことだったけど、実際にゲーム選択画面を見ると聞いたことのないゲームばっかり。マリオに似ているような違うものだったり、エレベーターアクションもどきだったりと中身も偽物。もちろん買ってない。

 ここまで躊躇なくパクるなら中身もパクれよと。エミュレーターが普及している分、技術的にはむしろそのほうが簡単だろうに (パクリを推奨しているわけではありません)。

12. 外へ。この人混みの中に車が進入


 さて同じような商品と人混みの閉塞感に疲れて外へ。上の画像に写っている地上に舞い降りる。まあ、地上のほうがさらに人混みまみれなのは容易に想像つくんだけどね。それでも行かなきゃならない時があるってもんさ。

13. 人多すぎ


14. 地上の屋台 (1)


15. 地上の屋台 (2)


 売ってるものは建物内と大して変わらない。食べ物は地上のほうが多いかな。混雑っぷりは建物内よりレベルアップ。水たまりができてたりすると皆がそこを避けて通るので、そこだけ渋滞ができる。更にそこに車が侵入してくるからカオス。1〜2メートルを1分くらいかかって通過って場所のもあった。

 さて、こっからは解説不要。画像と説明書きでお楽しみください。

16. 少し開けてきた。バクラーラン教会は近い。


17. うずらの卵と落花生を茹でたやつ。


18. 1000ペソあったら10着くらい服が買えるね。


19. こういうものの売り方は結構好き


20. 教会が見えた!


21. うさぎを売っている。


22. あれに見えるはジョリビー


23. ハンモックを売ってるおじさん。300ペソ (702円)で買った。


24. 麻薬取締で殺害された人たちの写真展


25. ペッドボトルを再利用したクリスマスツリー


26. お香などを売る店。松脂とミョウバンの結晶など


 これだけはちょっと触れておこう。この手の屋台は教会近辺で時々目にする。琥珀色のが松脂で80ペソ (187.2円)。売ってるおばちゃんに聞いたらタガログ語では 「インセンソ・カマングヤン (Insenso Kamangyan)」 と呼ぶ。炭火で炙るといい匂いがすると言うので、ちょっとライターで炙ったら香のサンダル・ウッド的な香りがした。お祈りをする時などに、この香を焚くという。

 松脂が化石化すると琥珀になるんだけど、どっちも燃えるし、燃やすと香りもするし、両方とも鉱物ではない。違いがいまいちわからない。

 白い方は「タワス (Tawas)」 と呼ばれる消臭剤。ミョウバンの結晶。一個40ペソ (93.6円)で買った。水に濡らして脇などに塗ると消臭剤になる。粉末のまま靴に入れたりして使う。

 お祈りの捧げるときに香りを気にするというのはどの宗教でもあるんだなあと。っと消臭のことだけ書いたけど、色々調べてたら松脂もタワスも民間療法では薬品として使われるらしい。この2つについては時間ができたら記事にするつもり。さて画像に戻る。

27. バクラーラン教会遠景


28. イカ焼き


29. これがうまいんだ


ちっこいイカの干物が2杯刺さってて一串10ペソ (23.4円)。内臓系をまぶしてある感じでコクがあってうまい。ってなわけで
今回の記事 おしまい。


参考リンクなど
1. 換算レート
1ペソ≒2.34ペソ換算。
参考) 12月19日の「アジア通貨動向(19日)」(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/idJPL4N1EE22I

2. 今後ヒントになりそうな記事
"Stuartxchange" というサイトの "Philippine Alternative Medicine"カテゴリ内
"MISCELLANEOUS THERAPIE S" の記事。
http://www.stuartxchange.org/Suob.html

3. 以前撮ったバクラーランの画像 (2009.05.27)
http://metrography.net/gallery/Baclaran_Church/index.html

4. 以前バクラーランで買ったかぼちゃの花 (2010.06.02)
http://www.metrography.net/cgi-local/mmg-foodstuff/archives/2010_6_2_3.html



投稿者 MMG : 09:29 | - | |