2012年6月27日
ハードウェアショップ
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写真、文章: 美山 治 (ミヤマ オサム)
Photo & Text: Miyama Osamu
2012年6月27日、モップを買いにEDSA沿いにある近所のハードウェアショップに来た。うちから徒歩3分だ。こういうお店は本来、工事関係者とかコンドミニアムのメンテナンススタッフが来るような所で、私のような人間がショッピングを楽しむためにふらっと立ち寄るような場所ではない。お店の人は「なんだなんだ?」って感じでざわつく。それがまたよい。別に不審な行動をとったりするわけではないのだけど、やっぱり私は珍客らしい。「モップください。二本。」というと途端に誤解が解けて世間話が始まる。
普段はショッピングモールのハードウェアショップに行くのだけど、モップとか無駄にかさばるものを会社帰りに買うのは面倒なのでずっと買おう買おうと思いつつ延び延びになっていた。水拭き用とワックス用と乾拭き用。前からうちにあるのをあわせて3本。完璧だ。
ちなみにモップは200ペソだった。やっぱり下町のこういう場所はワクワクする。図書館でたくさんの本を目の前にした時のような感じだ。絶対使わなさそうなものまで思わず買ってしまいそうになる。「うぉ防じんマスクだ。これをつけてトイレ掃除したら洗剤の匂いも大丈夫。すげえ。おお、溶接用のゴーグルもある。これで目も安全。」とか「なにこのブリキのバケツ。ちょっと汚れててかっこいい。」とか思ってしまう。汚れたバケツに興奮する私は多分、少しおかしい。
よしこれから床を磨きまくるぞと思いつつ、ついにモップを買ったという達成感に酔いしれ、ビールを飲み始める。床を磨くのはまた今度。