2005年4月27日
街頭テレビじゃないけれど
文章、写真: 美山 治 (ミヤマ オサム)
Text, Photo: Miyama Osamu
メトロマニラでショッピングモールをぶらぶらしていると、右の画像のような光景に出くわす。
人だかりができているので、何かのイベントだろうかと思い近づくと、見本商品の大型テレビで再生している映画を熱心に見ているだけだったりする。
こちらのモールでは、固定店舗ではないスペースに、新作のプロモーションや在庫品一層のための展示、即売スペースが突如現れる。
こういったプロモーションは、通常1週間から2週間ほど続く。
多くは電化製品(テレビ、エアコン、デジタルカメラなど)で、
自動車のニューモデルなどは、会場スペースの問題もあってか、もう少し大がかりなプロモーションが行われる。
この展示スペースに大型テレビなどが見本商品として設置されるとき、
たいていの場合、そのテレビで音楽ビデオや映画のDVDが再生される。
映画の場合、大抵はハリウッドのそれである。
本来的な目的は、新型テレビの画質をアピールするためのものであっただろうが、
実際のところ、この大画面は即席映画館としての機能を果たす。
昔の日本でいうところの街頭テレビのような現象である。
フィリピン人にとって、当分手に入らないであろう「ホームシアター」なる設備を無料で楽しめたりするのである。
※ 画像は2005年4月26日、SM Makatiで撮影したもの。