2005年4月14日
NAMRIA (国土地理・資源情報庁)
文章、写真: 美山 治 (ミヤマ オサム)
Text, Photo: Miyama Osamu
組織名: National Mapping and Resources Information Authority (NAMRIA)
和訳 : 国土地理・資源情報庁(MMGの与えた訳ですので、定訳ではありません)
MMGコンテンツにしようと考えている地図を購入すべくNAMRIAへ行ってきました。
行くに辺り、住所を調べたところ、サイトには下記のような住所が記載されていました。
■ 本部の住所
NCR (Main) - Makati City MSO
NAMRIA, Lawton Avenue, Fort Bonifacio, Makati City
Tel. No. (632) 810 - 4831 loc. 240
■ Access: 「行き方」のようなもの
実際にあるところはMakati CityではなくTaguig Cityで、
Citi Atlasの地図にもそのように記載されています。
辺りを探してうろうろすることになると思ったので、
念のため、予め、タクシ・ドライバーにNAMRIAを知っているかどうか聞いてみました。
当然、そんなマニアックな場所は知らなかったので
「Edsaまっすぐ行って、Mckinley Roadを右に入って、
Lowton Avenueに突き当たったら、そこを右に入ってまっすぐ行くだけぽ」
というと、ドライバーは安心して車を発進。
Lowton Avenueに突き当たると、お約束のように、そこを左に曲がってしまった。
左に曲がるとMarket! Market!というショッピングモールがあるので、
そこに行くものと思いこんでいたらしい。
まあ私は外国人だから仕方がない。
外国人はショッピングモールに行くものだと、彼の中では相場が決まっている。
それに"NAMRIA"と"Market! Market!"。
"M"と"R"と"A"が同じだし、"!"と"I"とを間違えたのかもしれない。
私 :「こっちじゃないです。反対向き。」
ドライバー:「へ?どこ行くんですか?」
私 :「んとNAMRIA。National Mapping and Resouces Information Authority。」
ドライバー:「聞いたこと無い。んー」
私 :「住所にはNCRのメインって書いてあるけど。。。」
ドライバー:「わかった! National Capital Regionだ!」
私 :(確かに、とても広い意味でNational Capital Regionだなあ。。。)
でも、それらしい場所が分かったのならいいやと思いドライバーに任せる。
いずれにしても、ここら辺りは草っぱらが続いているだけなので、
Lowton Avenueを行けば、それらしい建物が見えるはずだ。
ドライバー: 「ここです。サー」
私 : 「警察だよ。ここ」
ドライバー: 「いや、ここがNational Capital Regionです。」
私 : (その地理把握は間違ってる。。。。)
私 : 「(ま、いいや)ありがとう。助かった。」
タクシーを降りてPNP(Philippine National Police/フィリピン国家警察)の正面ゲートに立っているお巡りさんに、NAMRIAの場所を聞く。
地図的に言って、ここのすぐ近くであることは間違いない。
案の定、500mほど離れたところにあるという。
目の前にジプニーが止まっていて、
「あれに5.5pesos払って、NAMRIAと言えば連れてってくれる。」
お巡りさんはとても親切だった。
「降りるときは"PAALA"と言ったらいい。」
それくらい知っているけれど、あまりにも親切なので、
敢えて「へえ、そんな風に言うんですね」と驚きの表情をしてみせた。
お巡りさんは、周囲のおじさん達と一緒に大はしゃぎである。
この辺の人は擦れてないなあと、少し感心した。
■ NAMRIAの様子
役所としては、かなり感じの良いところです。
国立のお役所というのは、得てしてお金があまり無く、
NAMRIAも例外ではありませんでした。
使っている事務所以外の廊下や階段などは全て照明、エアコンをシャットダウンしていて
建物の中は真っ暗です。
来ている人達は、工事関係者が多いので、
部屋に入るなり「何の工事?」と真っ先に聞かれました。
つまり、工事の種類によって色々とアドバイスをしてくれるんですが、
スタッフは親切で、地図の仕様などを結構、丁寧に説明して頂きました。
■ 地図のタイプと価格
今回、購入したのは"Topographic Map"というタイプの地図で、
"Topographic Map"とは、地形と人工的な建造物(道路やビルなど)が記載されているタイプのものです。
このタイプの地図はスケールに関わらず1枚120pesosです。
この他に、海の深さや山の高さなどを主に記したタイプ、
衛星写真を基にしたタイプ、航空写真を基にしたタイプなど、色々とあります。
デジタルデータにしたものも販売されていますが、これは高くて手が出ませんでした。
■ 今回購入した地図
"Topographic Map"の1/10000の地図。(1/25000、1/50000もある。)
道路や建物がはっきり確認できるものは1/10000です。
手持ちがなかったので、取り敢えず7枚分買いました。
購入した地域: Manila(South)、Manila(North)、Kamunin、Mandaluyong、
Muntinlupa、Alaban、Las Pinas(7エリア)
■ 欠番
1/10000スケールだと、メトロ・マニラ全域をカバーするのに
33枚の地図が必要です。
上記33枚の地図のうち、"Malibay"と"Baclaran"の2エリアは
2005年4月14日現在、NAMRIAがアップデイトを行っている最中で、
ペーパーとしては、まだ販売されていません。
ただし、原版は既に完成しているので、それをその場でプリントアウトして貰って
購入することは可能です。
しかし現在、販売ラインに乗っていないので、1枚1200pesosもします。
アップデイトが終われば、定価の120pesosで購入できるので、
大体いつ頃アップデイトが終わるのか尋ねたところ、
"Matagal Pa!"というお約束のような返事が返ってきました。
試しに「来年くらいですかねえ?」って冗談で言ってみたら、
「んー」と考え込んでいたので、冗談では無くなってしまいました。
■ スキャンとデジタル化
今後、この地図をスキャンしてデジタルデータ化する予定ですが、
1m×1mくらいのサイズの地図をどうやってスキャナーに乗せるかが問題です。
切断したり折り曲げたりするには、あまりにも勿体ないと思わせてくれるほど綺麗な地図です。
■ まとめと帰り道
頼めば、色々な種類の地図を見せて貰えるので、
見学に行くだけでも面白いと思います。
タクシーはあまり通っていないので、
帰りは"Guadalupe"行きジプニーに乗って"Market! Market!"(10分弱)まで行き、
そこからタクシーというのが無難でしょう。
ジプニーが好きなら、
NAMRIAからGuadalupe(10.5pesos)まで乗っていくというのも手です。
ちなみに私は、ジプニーでGuadalupeまで行っちゃいました。
ま、マイカーがある人は関係ないか。。。。