2014年5月26日
日本政府発行のフィリピン・ペソ 軍票
文章、写真: 美山 治 (ミヤマ オサム)
Text & Photograph: Miyama Osamu
※記事の内容について筆者の誤認などがあったらうちの掲示板などでお知らせいただけるとありがたいです。
SMメガモールをぷらぷらしてたら「ワールド・トレジャーズ」という骨董品屋さんを見つけた。古銭とか古い切手、新聞などを主に扱っている。冷やかしに中にはいったら "Japanese notes = P20 each" の文字が目に入った。よくお札を見てみると"Japanese Goverment"とか「日本帝国政府」と印字されたフィリピン・ペソ札が画像のような感じで乱雑に積まれている。
先の大戦中、日本が現地で物資を補給するために現地で発行した通貨で「軍用手票」、略して「軍票」とよばれたりするようだ (Wikipedia「大東亜戦争軍票」を参照)。センタモス単位で札が発行されている。当時の物価はどんなだったんだろうな。
コインもあるよ
戦争についての議論をする気はない。経済に詳しいわけではないけど 「今からこの紙切れを米10キロ相当の価格である 〜ペソと定める。」 と言っただけで、それが通るというのはすごいことだ。かかるコストは紙と印刷の料金だけ。
各国の信用度とか保証とかの面で昔とは事情が違うかもしれないけど、現在の貨幣も、おおよそ この理屈で流通してるわけだ。今、財布に入っているお金もこの軍票と同じく。いつただの紙切れになるかわからない。
自分への戒めとして10枚ほど購入。一枚どれでも20ペソ (Yahoo当日換算: 46.61円、0.46米ドル)。1センタモス紙幣を現行通貨の20ペソ札で買うってのは変な気分だ。誰が何に対して価値を決めてるのかわかんなくなってきた。
って難しい話はおいといて、このお店面白い。店主とその奥さんらしき人はまったくセールス・トークもせず、入店しても新聞読みながらジロッと横目で見るだけ。質問するとちゃんと答えてくれるんだけど、いざ買おうとすると「え?ほんとに買うの?」みたいな感じで対応してくれる。こういうのがいいんだよねえ。またいこう。
なんか幸運の石?みたいなやつ。今度調べる。
--- 参考リンク ---
1. 公式サイト:http://worldtreasuremegamall.yocal.ph/
2. FaceBook公式: http://www.facebook.com/pages/World-Treasures/148821945249997
3. "Japanese invasion money" in Wikipedia
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